米Appleは8月14日(現地時間)、同社のWebブラウザSafariのためのトラッキング防止ポリシー「WebKit Tracking Prevention Policy」を発表した。ユーザーのプライバシーを保護するために、Appleがどのようなトラッキング方法を防止するかの詳細を示すものだ。
Mozillaのポリシー同様、ユーザーのWeb閲覧行動のプロファイルを構築する目的で使われるトラッキング技術を網羅し、ユーザーが実質的に自分の意思でコントロールできないトラッキング方法に対しては、WebKitに技術的保護を実装してSafariでブロックするとしている。
引用:Apple、Mozillaに倣い、Safariの厳格なトラッキング防止ポリシー発表
─ YODOQの見方───────────────────────────
トラッキング防止に関連する言葉として、「ITP」というものがある。
ITPとは、Intelligent Tracking Preventionの略で、機械学習を用いてブラウザのCookieを判別し、ユーザーの望まないトラッキングである場合はそれを防止しようという仕組みだ。
具体的には、閲覧したことがないようなサイトの広告が表示されるというような、サイトをまたいでトラッキングをしているCookieを見つけて削除している。これはweb広告の他に、アナリティクスにも影響がありそうだ。
例えばGoogleアナリティクスは、クッキーとトラッカーを使用して計測を行っている。トラッキング防止機能の備わっているブラウザからの計測では、一定期間でCookieが削除されるために、2回目以降のアクセスが新規ユーザーからのアクセスとみなされることがある。
今すぐに対策しないといけないものではなく、ITPに関してはまだ分からないことも多く、サイトによって書かれていることも様々なのが現状だ。とはいえ、トラッキング防止機能による影響は徐々に広がっていくことが考えられるので、今後も注目していきたい。
参考:safariのITP2.1とは?広告やアクセス解析への影響と対策について解説
参考:【ITP徹底解説】何がヤバくてこれからどうなる?